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夜勤明け、外が明るくなっているのを見ると、少しほっとする。
やっと終わった。
とりあえず帰れる。
今日はもう何も考えたくない。
そう思って家に帰るのに、布団に入ってもなかなか眠れない。
体は疲れているのに、頭だけが起きている。
ナースコールの音がまだ耳に残っている。
申し送りで言い忘れたことがなかったか、ふと思い出して不安になる。
やっと眠れたと思っても、数時間で目が覚める。
起きても体が重い。
休みの日なのに、回復だけで終わってしまう。
「夜勤、きついな」
20代の看護師でも、夜勤がしんどいと感じるのは珍しいことではありません。
若いから大丈夫。
20代ならまだ体力がある。
みんな夜勤しているから慣れるしかない。
そう言われることもあります。
でも、若いから平気とは限りません。
生活リズムが崩れる。
夜勤前に眠れない。
夜勤中の緊張が強い。
夜勤明けに何もできない。
次の夜勤が近づくと気持ちが重くなる。
こうした状態が続くなら、「自分が弱いから」で終わらせない方がいいです。
この記事では、20代看護師が夜勤できついと感じたときに、無理を続ける前に確認したい判断ポイントを整理します。
先に退職を決める必要はありません。
まずは、夜勤そのものが合わないのか、今の病棟の夜勤体制がきついのか、生活リズムや人間関係が重なっているのかを分けて見ていきましょう。
この記事の前提

この記事は、看護師の働き方・転職情報を扱う編集部が、公的調査や求人条件の比較軸をもとに作成しています。
本文中のケースは、特定の個人を指すものではなく、20代看護師によくある相談内容をもとに再構成したものです。
医療判断や退職の断定ではありません。眠れない状態が続く、強い疲労感が抜けない、夜勤前に動悸や吐き気があるなど、体調面の不安が強い場合は、職場の相談窓口、信頼できる人、医療機関などに早めに相談してください。
20代でも夜勤がきついと感じるのは自然なこと

夜勤は、日勤とはまったく違う働き方です。
働く時間が夜になる。
スタッフの人数が少ない。
急変や転倒への不安がある。
仮眠が取れる日もあれば、ほとんど取れない日もある。
夜勤明けの生活リズムも崩れやすい。
20代だからといって、この負担が軽くなるわけではありません。
むしろ20代は、まだ経験が浅い時期でもあります。
「この判断で合っているかな」
「夜勤中に何か起きたらどうしよう」
「先輩に聞くタイミングを間違えたら嫌だな」
こうした緊張がある中で夜勤に入ると、体力だけでなく気持ちも削られます。
夜勤がきつい理由は、単に眠いからだけではありません。
体力、睡眠、責任、人間関係、経験不足。
いくつかの負担が重なって、「もう夜勤が無理かも」と感じることがあります。
20代看護師が夜勤できついと感じやすい3つの場面

1. 夜勤前から気持ちが重い
夜勤がある日は、出勤前から落ち着かない。
昼間に寝ようとしても眠れない。
夕方が近づくほど気持ちが沈む。
勤務表を見るだけで、次の夜勤の日に目が止まる。
「今日の夜勤、忙しくないといいな」
「急変がありませんように」
「あの先輩と一緒じゃなければいいな」
そう考えているうちに、出勤前から疲れてしまうことがあります。
夜勤のしんどさは、勤務中だけではありません。
夜勤前の緊張も、かなり大きな負担です。
2. 夜勤明けに回復できない
夜勤明けは、休みのようで休みではありません。
帰って寝る。
起きたら夕方。
頭がぼんやりする。
食事の時間もずれる。
友達との予定を入れる気力もない。
そうして一日が終わる。
夜勤明けを楽しめる人もいます。
でも、夜勤明けが毎回「回復だけの日」になっているなら、かなり消耗しています。
20代でも、夜勤明けに回復できない人はいます。
それを「まだ若いのに」と責めなくて大丈夫です。
3. 夜勤中の責任が重い
夜勤は人数が少ないぶん、責任の重さを感じやすいです。
ナースコールが重なる。
せん妄や転倒リスクが気になる。
急変が起きたときの動きが不安。
医師への報告のタイミングに迷う。
先輩に聞きたいけれど、忙しそうで声をかけづらい。
こうした緊張が続くと、夜勤中ずっと気が張ったままになります。
体力的には何とか働けても、精神的にきつい。
それも、夜勤が合っていないと感じる大きな理由になります。
夜勤を続ける前に見たい5つの判断ポイント

判断ポイント1. きついのは「夜勤そのもの」か「今の夜勤体制」か
まずは、夜勤の何がきついのかを分けてみてください。
| 原因 | 状態 | 考えたい選択肢 |
|---|---|---|
| 夜勤そのもの | 生活リズムが崩れる、眠れない、回復できない | 夜勤回数の相談、日勤のみの働き方 |
| 夜勤体制 | 人数が少ない、仮眠が取れない、急変対応が重い | 病棟内で相談、異動相談 |
| 人間関係 | 夜勤ペアがつらい、先輩に聞きにくい | ペア調整、師長相談、異動 |
| 経験不足 | 判断や優先順位が不安 | 振り返り、教育担当への相談 |
| 生活とのズレ | 友人や家族との予定が合わない | 夜勤回数の調整、夜勤なし求人の確認 |
夜勤そのものが合わないのか。
今の病棟の夜勤体制がきついのか。
夜勤ペアや人間関係が重いのか。
ここを分けるだけで、次の選択肢は変わります。
判断ポイント2. 夜勤前後の体調に影響が出ていないか
夜勤の負担は、気合いだけではどうにもならないことがあります。
- 夜勤前に眠れない
- 夜勤明けに眠れない
- 疲れが翌日まで残る
- 食欲が落ちる
- 頭痛や胃の不調が増えた
- 勤務表を見るだけで気持ちが重い
- 夜勤前に動悸や吐き気がある
こうした状態が続いているなら、「慣れれば大丈夫」で済ませない方がいいです。
夜勤を続けるかどうかを考える前に、まず体を守ることが大切です。
判断ポイント3. 夜勤中に相談できる人がいるか
夜勤で大事なのは、一人で完璧に判断することではありません。
迷ったときに確認できることです。
夜勤中に、
- 報告していいタイミングが分かる
- 聞ける先輩がいる
- 急変時の連絡先が明確
- 夜勤後に振り返りがある
- 判断に迷ったことを責められず相談できる
こうした体制があるなら、少しずつ慣れていける可能性があります。
逆に、誰にも聞けない、聞くと怖い、夜勤後の振り返りもない状態なら、本人の努力だけで抱えるには重すぎます。
判断ポイント4. 夜勤回数を調整できる余地があるか
夜勤がきついからといって、すぐ転職しかないわけではありません。
今の職場で調整できることがあるかも見ておきたいです。
- 夜勤回数を一時的に減らせるか
- 連続夜勤やシフトの偏りを見直せるか
- 夜勤ペアを相談できるか
- 仮眠や休憩が取れる体制か
- 日勤中心の部署へ異動できるか
- 外来やオペ室など、法人内で別の働き方があるか
病院自体が嫌いではないなら、夜勤回数の調整や異動で楽になる可能性もあります。
ただし、相談しても何も変わらない。
夜勤回数が減らせない。
体調不安を伝えても流される。
そういう場合は、夜勤なしの職場を含めて外の選択肢を見てもいいです。
判断ポイント5. 夜勤を続けた先の自分を想像できるか
今の夜勤を、あと1年、3年と続けられそうか。
この視点は大事です。
今だけしんどいのか。
経験が増えれば少し軽くなりそうなのか。
それとも、夜勤中心の働き方そのものが合わないのか。
20代は、まだ働き方を変えやすい時期です。
夜勤を続けることで経験が積める面もあります。
でも、体調や生活が崩れ続けるなら、夜勤なしの働き方を見ても大丈夫です。
夜勤を辞めることは、看護師を辞めることではありません。
残る・夜勤回数を減らす・異動する・転職するを同じ土俵で比べる

| 選択肢 | 向いているケース | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 今の病棟で続ける | 相談できる人がいて、少しずつ慣れている | 我慢だけで続けると消耗しやすい |
| 夜勤回数を減らす | 夜勤の回数が負担になっている | 収入変化とシフト調整の可否を見る |
| 夜勤ペアを相談する | 特定の先輩との夜勤がつらい | 感情だけでなく、困っている場面を具体的に伝える |
| 異動を相談する | 病院自体は嫌いではないが、病棟夜勤が合わない | 異動時期や人員状況に左右される |
| 夜勤なし転職を検討する | 夜勤そのものが合わず、体調や生活に影響が出ている | 収入、残業、仕事内容を必ず比較する |
転職を考える場合も、最初から応募しなくて大丈夫です。
求人を見るだけなら、退職を決めたことにはなりません。
「日勤のみなら生活リズムが整うかも」
「外来やクリニックなら夜勤がない働き方ができるかも」
「訪問看護や美容も選択肢として知っておきたい」
そうやって選択肢を知るだけでも、今の夜勤で何がきつかったのかが見えやすくなります。
20代看護師が夜勤なし求人を見るときのチェック項目

夜勤なし求人を見るときは、「夜勤なし」と書いてあるかだけでは足りません。
見たいのは、生活が本当に整う条件かどうかです。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 勤務時間 | 早番・遅番・オンコールの有無 |
| 残業 | 月平均だけでなく、繁忙期の実態 |
| 給与 | 基本給、賞与、手当、年収 |
| 仕事内容 | 外来、処置、訪問、営業要素の有無 |
| 教育体制 | 未経験分野でもフォローがあるか |
| 休日 | 土日祝休みか、シフト制か |
| 将来性 | その働き方で経験を積めるか |
20代の場合、「夜勤がないから楽そう」だけで選ぶと、別のつらさが出てくることがあります。
残業が多い。
給与が想定以上に下がる。
仕事内容が合わない。
教育体制がなく、また一人で不安になる。
こうならないように、夜勤なしにした後の生活と仕事内容まで見ておきたいです。
参考データ

日本看護協会の「2025年 病院看護実態調査 報告書」では、看護職員の夜勤・交代制勤務の状況についても調査されています。また、2024年度の正規雇用看護職員の離職率は11.0%、新卒採用者は8.4%、既卒採用者は16.1%と報告されています。
この数字は「辞める人がいるから辞めてもいい」と言いたいわけではありません。
ただ、看護師が職場環境や働き方に悩み、環境を見直すことは珍しい話ではない、という背景として知っておいてよいと思います。
参考: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査 報告書」
よくある質問

Q. 20代なのに夜勤がきついのは甘えですか?
甘えと決めつけなくて大丈夫です。
20代でも、夜勤による睡眠リズムの乱れや緊張が強く出る人はいます。若いから平気とは限りません。
まずは、夜勤そのものがつらいのか、今の夜勤体制や人間関係がつらいのかを分けて考えてみてください。
Q. 夜勤明けに眠れないのは普通ですか?
夜勤明けに眠りにくい人はいます。
ただし、毎回ほとんど眠れない、疲れが抜けない、体調に影響が出ている状態が続くなら、無理を続けず相談してください。
夜勤回数の調整や、日勤中心の働き方を考えても大丈夫です。
Q. 夜勤なしにすると看護師として経験が浅くなりますか?
病棟夜勤で得られる経験はあります。
ただ、看護師の経験は夜勤だけで決まるものではありません。外来、クリニック、訪問看護、美容、健診などでも、それぞれ違う経験を積めます。
大事なのは、自分が続けられる環境で経験を積むことです。
Q. 夜勤回数を減らしたいと相談してもいいですか?
相談して大丈夫です。
「夜勤が嫌です」だけではなく、「夜勤前後に眠れない」「疲れが抜けず生活に影響がある」「月何回までなら続けられそう」など、具体的に伝えると話が進みやすくなります。
Q. 夜勤なしの職場にはどんな選択肢がありますか?
外来、クリニック、健診、訪問看護、美容クリニック、企業看護師、保育園看護師などがあります。
ただし、仕事内容、給与、残業、オンコールの有無は職場によって違うため、条件を比較して選ぶことが大切です。
まとめ|夜勤がきついなら、まず何がつらいのかを分けて見る

20代看護師が夜勤できついと感じるのは、珍しいことではありません。
夜勤前に眠れない。
夜勤明けに回復できない。
夜勤中の責任が重い。
夜勤ペアがつらい。
生活リズムが崩れている。
こうした状態が続くなら、「若いから頑張れるはず」で片づけないでください。
まずは、
- きついのは夜勤そのものか、今の夜勤体制か
- 夜勤前後の体調に影響が出ていないか
- 夜勤中に相談できる人がいるか
- 夜勤回数を調整できる余地があるか
- 夜勤を続けた先の自分を想像できるか
この順番で整理してみてください。
辞めるかどうかは、そのあとで大丈夫です。
夜勤を辞めることは、看護師を辞めることではありません。
自分の体と生活を守りながら、看護師として続けるための選択肢です。
次にできること

今すぐ辞めると決めなくても大丈夫です。
夜勤がきついと感じているなら、まずは夜勤なしの働き方を知るだけでも十分です。
日勤のみ。
外来。
クリニック。
訪問看護。
美容。
健診。
企業看護師。
こうした選択肢を比べると、今の夜勤で何がつらかったのかも見えやすくなります。
夜勤なしで続けやすい職場条件を比較する
- 日勤のみで働けるか
- 残業が多すぎないか
- 収入がどれくらい変わるか
- オンコールがあるか
- 未経験分野でも教育体制があるか
- 20代でも経験を積みやすいか
焦って応募しなくても大丈夫です。
まずは、「夜勤なしでも看護師を続けるなら、どんな条件が合うのか」を知るところから始めてみてください。
今すぐ辞めると決めなくても大丈夫です。
働き方や職場に「もう無理かも」と感じているなら、まずは今の職場以外にどんな求人があるかを見るだけでも十分です。教育体制、夜勤なし、職場規模などを比べると、自分に合う条件が少し見えやすくなります。
※求人を確認したからといって、応募や転職を決める必要はありません。



